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リズム

中世記譜法ではリズムが明確でないため、グレゴリオ聖歌のリズムについては、研究者の間で見解が分かれている。例えばプレッススなどのネウマは音の繰り返しを示すが、これは音の延長や反響(リパーカッション)を示すものかもしれない。13世紀には、四角ネウマが普及し、多くの聖歌において、ほぼネウマで割り当てられた音の長さにしたがって各音が歌われていたようだが、13世紀の音楽理論家モラヴィアのヒエロニムスは、例えば最終の音は長く伸ばすなど、特定の音における例外について言及している。1614年の Editio medicaea などの後の改訂版では、メリスマの旋律上のアクセントが、シラブルのアクセントと合致するように書き換えられている。この美的意識は、19世紀末に、ワグナーやポティエ、モッケロー等によって聖歌復興運動が起きるまで、強く影響力を保っていた。

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19世紀末の聖歌復興運動には大きく2つの陣営があった。1つはワグナー、ジャマース、リップハルト等の派閥で、聖歌に拍子をあてはめることを主張していたが、ただしどのようにあてはめるかについては意見の一致を見ていなかった。もう一方の派閥は、ポティエやモケロが中心となり、各音符の音価は基本的に同じとして自由なリズムで歌い、歌詞または音楽的に強調するべきところでは適宜音を伸ばすことを主張した。ソレーム修道院版のグレゴリオ聖歌現代譜は、この解釈に基づいている。モッケローは、旋律を2音もしくは3音のフレーズに分割し、各フレーズの冒頭に「拍」に似た「イクトゥス」(ictus、強音)をおき、これを小さな垂直線記号で注した。これらの旋律の基本単位は、カイロノミー(手振り)によって表現されるより大きなフレーズへとまとめられる[48]。この方法論は20世紀前半には広く流行し、ジャスティン・ワードの幼児音楽教育プログラムによっても普及したが、第2バチカン公会議において聖歌の典礼における役割が弱められ、新しい世代の研究者によってモッケローのリズム理論が根本的に否定されるに至って、次第に使われなくなってきている。

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2009年11月13日 15:01に投稿されたエントリーのページです。

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